2014年1月10日金曜日

なぜ偏差値40の高校生が1年で早稲田に合格できたのか?

こんにちは。
単品通販コンサルタントの山口です。


以前、専門学校や大学・短大の「学生募集」広報がクライアントの広告代理店にいました。


その一環で、高校の「進路指導部」をサポートする仕事もしていたのですが、
東京のある商業高校の試みが興味深かったのを覚えています。


その商業高校は、いわゆる「進路多様校」でした。
要するに、「偏差値が低い」ということです。


その学校の生徒を、いわゆる「難関大学」に入れようという目的の試みでした。


※ここでは、教育としての是否は抜きにします。


そこで、何をしたのか?

放課後に、
東大や早慶などの大学生に来てもらって、
「学習指導」という名目で、
「おしゃべり」を繰り返してもらう

ただそれだけなんですね。


先生が「あの大学いけよ」と言っても効果はない。

社会人が出てきて、「将来なりたい職業から学校を選択しよう」とか言ってもピンとこない。

友だちに「あの大学いこうよ」というやつはいない。


だって、その学校の女の子たちは、進路ガイダンスなんかをしても、

「しんろー? いま先輩にキャバのバイト誘われててー まぁべつにそれでいいかなって」
っていう感じのことを平気で口にする子がわりとたくさんいる。

そんな学校でした。


「どの大学に行くか?」という話をどこかの高校生がしているときに、
「どこのキャバクラで働くか?」という話を、どこかの高校生はしているわけですね。


そんなじぶんの関係性っていうか世界観の中に、
いきなりどこかの「大学生」という異邦人が割って入ってくる。

どうも、大学というところに通っていて、けっこう楽しいみたい。

今まで、じぶんとは関係のない遠くの世界の出来事だと思っていたけど、
案外、がんばったら入れたりするみたい。

がんばるのは面倒だけど、でも、マジで楽しいみたい。

あー しかも この人もわたしほどじゃないけど けっこう高校のときはバカだったみたい(笑)
んじゃわたしにもやれんのかな・・・


そんな感じで、だんだん「大学」っていうものにリアリティを感じていって、
いつのまにか、そこに本気で行きたくなってたりする。


この試みは、社会心理学の「ナラティブセラピー」というのによってます。


この、大学進学のケースに乱暴にあてはめて言ってしまうと、

「人の人生は、
誰と触れ合うか、誰と対話するかで変わる」

「だから、
語りあう人間をむりにでも変えれば、
その人の人生が変わる」

っていうような。

さらに重要なのは、

「どちらかが先生で、どちらかが生徒」

そんな縦の、
あるいは上下の関係を
どちらかが意識してしまった時点で、
変化や成長は止まる。


関係性とコミュニケーションが人生を決める。そんな感じ。


先生や社会人でも友だちでもなくて先輩だっていうのは、
レスポンス広告のキャスティングにも似ているなって思います。


あるいは、レスポンス広告のストーリーにも。


世の中で人の心が動いたり行動が変わったりするところには、
そんなような共通点があるんだろうなって思ったりします。



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